「初めてのWatson」

最近、IBM Watsonが活躍している様子がマスコミ等で取り上げられています。

三菱商事、IBM 「ワトソン」を導入―AIが社員の問い合わせに応答(2016年11月24日 日経産業)

GM、車載情報端末にIBMの人工知能「ワトソン」(2016年10月26日 ウォールストリートジャーナル)

Watsonでどのようなことができるのか興味があり、「初めてのWatson」井上研一「著」を読みました。本書は実例を交えてWatson APIの使い方を紹介したわかりやすい入門書です。Watsonは元々米国のクイズ番組「Jeopardy!(ジャバディ!)」での勝利を目標にIBMにより開発された質問応答システムでしたが、2011年に歴代のチャンピオンを破り、その後はクイズ専用Watsonの要素技術がAPI(Watson API)形にばらされ、利用者に提供されています。利用者は自分の課題に適した形でAPIを組み合わせて使用することができます。APIとしては①Speach To Text(音声認識サービス)、②Natural Language Classifier(テキスト分類サービス)、③Retrive and Rank(回答を準備するAPI)、④Document Conversion(Watsonが判読可能なフォーマットへの文書変換サービス)、⑤Conversation(ユーザーとの会話を行うサービス)、⑥Text to Speach、⑦Visual Recognition(画像認識サービス)等々があります。APIは現在もIBMにより鋭意拡充中のようです。APIを利用したWatson以外にも、Watson IoT, Watson Analytics, Watson Explorer等のWatsonがあるようです。

もしも私がWatson APIを使うとすれば、Visual Recognitionを使って、野外で見つけた昆虫をスマホで撮影して送信すれば、その名前と関連情報が得られるサービスの立ち上げに使ってみたいと思います。また、昆虫の飼育に関するFAQ(よくある質問)を取集してNatural Language ClassifierおよびRetrive and Rankを用いて質問応答システムを作ってみたいと思います。